探偵の知識

この業界に飛び込んで、実際にわかったことがある……それは、探偵業界には「拝金主義」が蔓延っているという事実。
我々は「探偵」を名乗ってはいるけど、真っ当に探偵業をやろうとは思っていない。
「依頼者を救う」どころか、むしろ「依頼者を食い物にする」ことを前提に考えているような探偵社が、ゴロゴロ存在している。そりゃあ「探偵業法」によって規制もされるわな。
探偵業界が不透明で悪徳の限りを尽探偵が多いと知って、なおさら、この仕事は「他人に言えない秘密」を抱く職業だから。
そもそも自分が探偵を雇用したことを他人に話す人は少ない。だからこそ、業界の実態に関する正確な情報がなかなか出回らない。要するに「地獄の非常口が分かりにくい……というかSNSでみんなが発信をして、10年前と比べては分かりやすくはなってきたけど、それでもなお、探偵業界の闇はなおも情報がブラックボックスと化している。
本書では、僕が自ら探偵業界に足を踏み入れたことで知ってしまった「探偵業界の闇」を暴露していこうと思う。最近は一部の悪徳業者からハブられる。だから、これから記す内容は僕の実体験、同業者たちの話、多くの依頼者や相談者の証言から得られた本当に闇の話。
もし、この本が出たあとで、僕の身に何かがあったら……そういうことだ。たぶん、察してほしい。