探偵の知識

「張り込み中にトイレに行きたくなったらどうするの？」という、よく聞かれる質問にも答えておこう。
あらかじめ用を済ませておくのは当然として、張り込み中にトイレを我慢できなくなった場合、どうするのか。基本的に探偵はひとりでは調査をしないので、「一緒に現場に入っている探偵に伝え

てから急いで近くのトイレに駆け込む」。なんか、普通っぽい回答ですまん。
そしてこれは、探偵あるあるだけど、張り込み中に相方の探偵がトイレに行っているときに限って、対象者が出てくることがよくある。本当によくあるのよ。今まで何時間待っても出てこなかったのに、よりによってトイレのタイミングをピンポイントで見計らったかのように、対象者が出てくることがある。因果関係は不明な、「探偵ジンクス」の一種かもしれない。おそらく、今これを読んでいる同業者の多くも、首がもげ散らかしてると思うんですけどw
なので、それを逆手に取って、張り込み中にあまりにも出てこない対象者に痺れを切らしたときは、フラグを立たせるためにわざとトイレに行ったりする探偵もいるが、当然ながらそんなときに限って対象者は出てこない。
だけど、時にトイレに行くことすら許されないケースもある。それは、出入り口が２カ所ある建物で別々の場所を張り込んでいて、どうしても自分が担当している場所から移動ができないというケース。
そんな状況下では最後の手段……立ちションをしなければならない。だがしかし、立ちションなんて下品な行為は、英国紳士である僕の信義則に反する。いくら張り込み中とはいえ、到底受け入れられることではない……。そんなときに役立つアイテムが「空のペットボトル」。
そう、僕はお茶に、滴も漏らすことなく空のペットボトルの中におしっこを入れる技術を会得している。貴族の嗜みである。