いじめ110番
2025年11月19日
図解 秘探偵・調査マニュアル
渡邉 直美
ときどきテレビなどで「いじめを苦にして自殺・・••・・」というニュースが流れることがある。するとその翌日、ガルエージェンシーにはびっくりするほど沢山の"ウチの子がいじめられているらしいので調べてほしい”という電話が入る。
興味深いのが、ほとんどの場合、そのような電話をかけてくるのは両親ではなくおじいちゃん、おばあちゃんであるということ。共働きの夫婦が増えていることや、自分の子供にあまり関心を持たない親が増えているということなのか!
我が子(孫)を心配してわざわざ電話をかけてくるのだろうが、調査をしてみると実際にいじめにあっている子供は10件に1件あるかないかというくらいに少ない。
例えば、アザを作って帰ってきたという場合には、体育の授業でできたアザであることが多いし、食欲がなくて悩んでいるようだという場合には、ダイエットをしているだけ(小学生でもダイエットしている子は多い)だったということがほとんど。また、帰りが遅いので誰かにいじめられているのではという場合には、テストの出来が悪く補習させられているとか、動物当番をしているということがほとんど
だ。
昨年の夏、1人のおばあちゃんが「孫がいじめられていなるらしいので調べてほしい」と依頼に来た。依頼者によると、数日前に女の子の声(おそらく同級生)で「〇〇ちゃんがいじめられています」という電話がかかってきたのだという。早速本人に聞いたところ、「いじめられてなんかいないよ」とケロッとしており、それがなさら不憫に感じて可哀相で可哀相で、という。
私はおばあちゃんを安心させるため、早速翌日校門で対象者が出てくるのを待った。約J5分後、5人ほどの集団の中に対象者がいるのを確認。私は尾行しはじめた。
しかし、歩きながら対象者は小突かれたり蹴られたりということは一切されておらず、ただ皆と楽しそうにしゃべっているばかり。今回もおばあちゃんの取り越し苦労だったのかな......と思いながら尾行を続けていくと、彼らは荒川の河原へ降りていった。
すると、対象者がいきなり洋服を脱ぎはじめたのだ。そして、素っ裸で川へ!!!
やっぱりいじめられていたのか。私は証拠写真を撮りながら止めるタイミングを探っていた。すると、他の子たちが「ガンバレ!!」と対象者を応援しているではないか。自主的に水の中へ入っていったし、これは本当にいじめなのだろうか!!それとも水泳の練習か!?さすがの私もわからなくなってしまった。
しばらく様子を伺っていると、対象者は川から上がった。そして、そのまま素っ裸で帰り始めるではないか!!!他の4人の子供はそんな彼の後ろを笑いながらついていく。しかし、こんな時も対象者は泣いていたり怒っていたりせず、ただみんなと一緒に笑っているのだ。対象者の家が近づくと、みんなが持っていた洋服を彼は着た。そして、「じゃあね」と言いながら皆と別れた。
これをいじめと言っていいのかわからないまま、私は依頼者に報告書を手渡した。予想通り私は依頼者に「なぜこんなことをされているのに止めてくれなかったのか!!」と詰め寄られた。依頼者には、孫が喜んでやっているとは到底思えなかったのだろう。
その後、依頼者は学校へも相談に行った。しかし、前述したとおり本人にはいじめられているという自覚がないため、学校でも取り合ってくれなかったという。
陰湿ないじめは
たしかにある。しかし、どこまでが遊び”でどこからが「いじめ”かの判断はとても難しい。思い過ごしかも知れないが、比較的安価に調べることができるので、ちょっとでも不安なことがあったら、ぜひ相談にいらしていただきたい。もしかしたら、子供は死ぬほど悩んでいるかもしれないのだから。
興味深いのが、ほとんどの場合、そのような電話をかけてくるのは両親ではなくおじいちゃん、おばあちゃんであるということ。共働きの夫婦が増えていることや、自分の子供にあまり関心を持たない親が増えているということなのか!
我が子(孫)を心配してわざわざ電話をかけてくるのだろうが、調査をしてみると実際にいじめにあっている子供は10件に1件あるかないかというくらいに少ない。
例えば、アザを作って帰ってきたという場合には、体育の授業でできたアザであることが多いし、食欲がなくて悩んでいるようだという場合には、ダイエットをしているだけ(小学生でもダイエットしている子は多い)だったということがほとんど。また、帰りが遅いので誰かにいじめられているのではという場合には、テストの出来が悪く補習させられているとか、動物当番をしているということがほとんど
だ。
昨年の夏、1人のおばあちゃんが「孫がいじめられていなるらしいので調べてほしい」と依頼に来た。依頼者によると、数日前に女の子の声(おそらく同級生)で「〇〇ちゃんがいじめられています」という電話がかかってきたのだという。早速本人に聞いたところ、「いじめられてなんかいないよ」とケロッとしており、それがなさら不憫に感じて可哀相で可哀相で、という。
私はおばあちゃんを安心させるため、早速翌日校門で対象者が出てくるのを待った。約J5分後、5人ほどの集団の中に対象者がいるのを確認。私は尾行しはじめた。
しかし、歩きながら対象者は小突かれたり蹴られたりということは一切されておらず、ただ皆と楽しそうにしゃべっているばかり。今回もおばあちゃんの取り越し苦労だったのかな......と思いながら尾行を続けていくと、彼らは荒川の河原へ降りていった。
すると、対象者がいきなり洋服を脱ぎはじめたのだ。そして、素っ裸で川へ!!!
やっぱりいじめられていたのか。私は証拠写真を撮りながら止めるタイミングを探っていた。すると、他の子たちが「ガンバレ!!」と対象者を応援しているではないか。自主的に水の中へ入っていったし、これは本当にいじめなのだろうか!!それとも水泳の練習か!?さすがの私もわからなくなってしまった。
しばらく様子を伺っていると、対象者は川から上がった。そして、そのまま素っ裸で帰り始めるではないか!!!他の4人の子供はそんな彼の後ろを笑いながらついていく。しかし、こんな時も対象者は泣いていたり怒っていたりせず、ただみんなと一緒に笑っているのだ。対象者の家が近づくと、みんなが持っていた洋服を彼は着た。そして、「じゃあね」と言いながら皆と別れた。
これをいじめと言っていいのかわからないまま、私は依頼者に報告書を手渡した。予想通り私は依頼者に「なぜこんなことをされているのに止めてくれなかったのか!!」と詰め寄られた。依頼者には、孫が喜んでやっているとは到底思えなかったのだろう。
その後、依頼者は学校へも相談に行った。しかし、前述したとおり本人にはいじめられているという自覚がないため、学校でも取り合ってくれなかったという。
陰湿ないじめは
たしかにある。しかし、どこまでが遊び”でどこからが「いじめ”かの判断はとても難しい。思い過ごしかも知れないが、比較的安価に調べることができるので、ちょっとでも不安なことがあったら、ぜひ相談にいらしていただきたい。もしかしたら、子供は死ぬほど悩んでいるかもしれないのだから。