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探偵の知識

探偵必携の七つ道具とは|必携書

2025年11月19日

図解 秘探偵・調査マニュアル
渡邉 直美

足で調査するのと同様に重要なのがデスクワークによる調査。これをしっかり行わず、闇雲に動き回っていても、効果をあげることができないこともある。探偵の机の上には、常に次のデータブックなどが置かれて、必要に応じて利用される。
まずは時刻表。対象者の足取りを追いかけたり、調査の計画を立てる上で分かせない。軽やかなフットワークを維持するためには、現場に小型のものを携帯するのがベストといえよう。
電話帳や名簿についても、各種とりそろえておかなければならない。
これらのデータというのは、探偵にとっての仕事上の大きな財産で、いくらあっても多すぎるということはない。探偵たるもの、多くのルートから個人データを収集できなければならない。電話帳や名簿は、現在使用されているものばかりでなく、過去のものまでそろえておくと、幅広い調査ができる。
クレジットカードなどの倍用録も大いに活用される。単なる戸籍上の記録とは異なり、対象者の行動様式や生活が見えてくる大切なデータである。対象者がどのような人物なのかを大まかにイメージするのに、大いに役に立つはずである。
最後に、忘れてはいけないのが六法全書。ご存じのとおり、日本では探偵に対して特別なライセンスなどが与えられていない。つまり、調査にあたって何の特権もなく、一民間人として活動しなければならない。そのためには、法律的な知識をもっておかねばならない。基本的な法的知識は、すでにわが探偵学校のカリキュラムで修了するが、必要に応じて、刑法や民法をひもとくこともしばしばあるのだ。