探偵の知識

足を使って調査をするのは大原則。フットワークを軽やかにしておかないと探偵はっとまらない。探偵の肉体的な労働というと、極論すれば、ひたすら待つことと、動き回ることといってもいい。状況によって移動手段を選択しなければならないのだから、当然、クルマや二輪車などの移動アイテムは、確保しておきたいところ。
クルマを利用した張り込みや尾行が頻繁にあることはいうまでもないだろう。対象者の多くは簡単に密室ができるクルマを利用することも多く、ホテルの駐車場で張り込むときなどはクルマ以外は考えられない。しかし、長期戦に持ち込むときには便利なアイテムだが、小回りが効かないことや、目立ってしまうといったデメリットもある。もちろん、単独で行動することは少なく、徒歩チームとの連携がなされることもいうまでもない。
便利さでいえばバイクや自転車などの二輪者のほうが上だ。わがガル・エージェンシーでも、その機動力を利用した「バイク隊」というのが結成されている。狭い道にも入り込んでいけるし、ボディが小さいから隠れやすく、つかず離れずで尾行するにはもってこいである。バイクに乗れることは探偵にとって大きなメリットなのだ。ただし、ライダーの服装や姿が確認されやすいので、やはりこちらも徒歩チームと連携を組むことになる。
四輪、二輪を問わず、かなりのドライビング・テクニックが要求される。ただし、
TVや映画のような派手なカーチェイスができるのではなく、バレないように執拗に追いかけていくというおとなしい運転だ。
さらに、いつ呼び出されるかわからないというのが探偵業の悲しい性。そのためにも、機動力の確保は絶対に必要である。