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探偵の知識

探偵必携の七つ道具とは|録音機

2025年11月19日

図解 秘探偵・調査マニュアル
渡邉 直美

依頼者の手に渡る報告書は、要点を得ていて詳細なほど価値が高い。尾行や聞き込みの成果は、細大帰らさず記録しておきたいものである。そこで必要になってくるのが小型テープレコーダー。
「録音”というと、すぐに聞き込みを連想するかもしれないが、聞き込みをする相手の目の前にテープレコーダーを出してしまうのは逆効果。相手に警戒心をもたせてしまうだけだ。
むしろ、私たちプロの探偵がテープレコーダーを活用するのは、尾行をするとき。
つまり、対象者を尾行しながら、その行動の実況中継をするつもりで記録するのだ。
というのも、手にノートとペンをもって尾行し、対象者の行動を記録していくというわけにはいかないからである。聞き込みの成果も、自分の声で記録しておくということは少なくない。
もちろん、飲食店などで怪しまれずに隣のテーブルを確保できた場合などは、浮気調査の対象者などが浮気相手と接触したときの会話を録音することもできる。ただし、テープレコーダーのモーターの音やマイクなどでバレないような注意が必要であるが。対象者の会話録音には、小型ガンマイクをセカンドバッグにしのばせたり、補聴器型集音マイクを活用することのほうが多い。
さまた、テープレコーダーを簡易型の盗器として使うこともある。これは、法
律的な問題から、探偵が対象者に対して直接仕掛けるのではなく、依頼者である奥さんや日那さんが仕掛けることになっている。音声を探知すると同時に録音を開始するタイプが望ましく、電話の音声を記録するようにセッティングする。私たちは、そのセッティングのしかたをアドバイスするだけ。あとは、依頼者が自分で定期的にチェックすればいいというわけである。