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探偵の知識

夫の浮気の調査を、興信所などに依頼したいのですが、信頼できる興信所はどのように見分ければよいのでしょうか。

2025年11月19日

離婚をめぐる法律とトラブル解決相談129
梅原 ゆかり

業者を選ぶ際には、事務所を持っていることや、探偵業法に基づく届出など、いくつかの条件を比較しましょう。

 浮気の疑いをもったとき、感情的になって深く考えずに浮気調査を依頼しようと考える人もいるでしょう。しかし、浮気調査は依頼者にとって精神的にも経済的にもかなりの負担がかかります。 調査を依頼してもすぐに期待通りの結果が得られるとは限りませんし、実際に浮気の事実が明白になると、ある程度予測していたにも関わらず、動揺してしまう人も少なくありません。
 浮気調査を依頼するには、ある程度の情報とお金、そして覚悟が必要です。実際に依頼する前に、①浮気を疑う根拠は何か、② 浮気の事実が確認できた後、何を求めるのか、③どの程度の経済的負担ができるのかといったことを冷静に考えるべきでしょう。

・どのように探せばよいのか
 調査を依頼する興信所などを探すとき、最も信頼がおけるのは、 やはり「実際に依頼して満足のいく調査をしてもらった経験のある人からの紹介」でしょう。しかし、実際にはたとえ知人であっでも興信所等を使って調査をしたということを知られたくないという人も多く、信頼のおける調査をしてもらえる業者の紹介を受けるのは難しいようです。
 そのような紹介のあてがない場合、インターネットやチラシ、電話帳などのツールを使って探すことになるわけですが、その中には悪質な業者が混じっている可能性があります。膨大な量の業者から、悪質な業者を見分けるのは不可能で、どうしても広告の見栄えのよさや、「低料金」「迅速な調査」などの言葉に流されて選んでしまいがちです。
 多額の費用を使い、他人に知られたくない情報を調査してもらうわけですから、業者の選定は特に慎重にすべきです。そこで、 次のような点をチェックし、複数の業者を比較した上で相談先をピックアップして下さい。

① 料金が破格に安すぎないか
 浮気調査の料金は業者によって千差万別ですが、人件費や交通費など必要な経費を考えると、ある程度の相場というのはあります。にも関わらず、他と比べてあまりにも安い料金を売りにしている業者は、広告には明記していないオプション料金が設定されているなど何らかの問題がある可能性があります。

② 実在する事務所を構えているか
 事務所を構えずに個人でやっているような業者にも、優秀なところはあるかもしれませんが、必要なときにきちんと連絡がとれないような業務体制では安心して依頼することができません。

③ 探偵業法に基づく届出をしているか
 探偵業を営もうとする者は、公安委員会に届出をしなければなりません(探偵業法4条1項)。届出をした業者は、営業所ごとに届出証明書番号を交付されていますので、広告に番号の掲載があるかどうかを確認するとよいでしょう。

④ 業界団体に加盟しているか
 探偵業を営む業者が組織している業界団体は複数あります。その業者がどの業界団体に加盟しているかを確認し、万が一のときに受けられるサポートなどを調べておくと安心です。