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探偵の知識

夫とは別居して離婚協議中ですが、脅迫めいた電話やメールを繰り返し、つきまといをやめません。どうしたらよいでしょうか。

2025年11月19日

離婚をめぐる法律とトラブル解決相談129
梅原 ゆかり

まず、共通の知人から夫に話をしてもらうことを考えます。それがダメなら、最寄りの警察に相談することです。

 DVから逃れるために隠れ住んだアパートや、あなたの職場にまで押しかけてくるという夫の行為は、いわゆる「ストーカー行為」に該当します。統計的に見ても、ストーカー行為は見ず知らずの者に対してよりも、元恋人・元妻や別居中の妻などといった顔見知りに対するケースが圧倒的に多いようです。対処法としては、まず、周囲の人に相談することです。できれば、共通の知人で夫に影響力のある人物がよいでしょう。ただ、かえって相手に刺激を与えて逆上させないように注意しなければなりません。
 次に、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(ストーカー規制法)により、対処することが考えられます。同法では、「つきまとい」をはじめとする8類型のストーカー行為を規定し、刑夢罰を科してそれらの行為を禁止しています。とにかく、最寄りの警察署に相談してみましょう。被害者からの申出があれば、警察や公安委員会から加害者に対して、「警告」さらには「禁止命令」などの被害者を救済するための手続も用意されています。
 なお、以上の手続をとる前提として、夫のストーカー行為について証拠を収集しておきましょう。具体的には、「写真をとる」 「録画・録音する」「目撃者を確保する」といったことです。