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探偵の知識

あのイチローがヒント! 今後の展開を見極めるルーティーン

2025年11月19日

浮気とは「午前4時の赤信号」である。
すずきB

イチロー選手が、バッティングの構えに入る前の動きが、いつも同じであることは有名な話。スタンバイする場所であるネクストバッターズサークルからバッターボックスに入ったあと、バットを静止させて構えるまでには、実に17種類にも及ぶ決まった動き、「パフォーマンス・ルーティーン」があるという。
軽くバットを振る(3回)、バットを大きく回す(2回)、膝を開いて屈伸(2回)、膝を閉じて屈伸、股を開いて肩入れ(2回)、軽くバットを振る……などあり、最後、袖を引っ張るまで。この一連の動きは毎回まったく同じ、しかも同じスピードで行われるという。
スポーツにおけるルーティーンは、日常を思い出させ、平常心を取り戻し、たとえそれが緊張感あふれるアウェイであっても、いつものホームグラウンドでやっているようなリラックス感を生む。このホームグラウンド心理こそ、自信を蘇らせ、普段の実力を発揮できる状態を作る。イチローが、こうしたルーティーンで結果を残しているというのなら、我々浮気おじさんにも、本当は人に教えたくないルーティーンがある。
合コンデートで1軒目の店を出て次の店に行こうと、おじさんが女子とツーショットでタクシーに乗り込むところから一緒に乗って移動する間は、イチローでいうネクストバッターズサークルからバッターボックスのようなもの。イチローがバットを静止させるように、おじさんも股間のバットを静止させるまでには、実に17種類にも及ぶ決まった動き、つまり「パフォーマンス・ルーティーン」があるという。イチローならぬ、エッチ大好きエッチローの、ルーティーンとも言えないルーティーンをご紹介しよう。
まずお互い通りに出てタクシーを止めるのだが、2人が車道に出た時、女子に対してエッチローは「車来るから危ない」という気持ちで、歩道側に女子を寄せるよう手を差し伸べる。と言いながらさりげなくタッチしている。
続いて、イチローが大きくバットを回すように、エッチローも大きく手を挙げ、タクシーを止める。止まったら、エッチローは先に乗りこみ、後部座席の奥に座る。あとから女子が乗り込むと、エッチローは、女子が持ってるハンドバッグをはたしてどこへ置くのか、イチローがスタジアムを見渡すようにチェックする。もしそのバッグが彼とエッチローの間に置くこと置かれたら、これは拒否反応の証。慌てて手をださないほうがいい。初球打ちしないことにする。
しかし、このバッグが膝の上、またはエッチローから最も遠い位置のドア側に置かれたのなら、これは初球打ちヒット(チューできる)の兆し。
「運転手さん、なんかラジオの音楽かけといてもらっていいですか?」
エッチローにとって、密室の甘いトークが、見知らぬ運転手のおっさんに聞かれるのは自分にも相手にも動揺を招く。しかしラジオのノイズによって、ドライバーに聴かれないようにすれば、タクシーで2人っきりの安心感、ホーム心理を生む。ラジオをやや大きめにするこで、彼女の耳元で囁く必然性も生まれる。
さあ、ここからだ。エッチローは言う。
「ちょっと右手、出して」
女子は手のひらを見せる場合もあれば、手の甲を見せる場合もある。
手のひらを見せてきたら、一瞬、手相を見る動きをしながら握手し、手の甲を見せてきた場合は、ネイルをほめるコメントをしながら握手をする。いずれにせよ、まず握手をし、女子の気持ちを、さらなるホーム心理に。
ここで次は、女子の親指と人差し指の間の付け根の水の的な部分を、親指と人差し指で挟むようにマッサージする(よくあるハンドマッサージの定番)。そこですかさず、いよいよ、エッチロー、最後のルーティーン。
「ちなみにこれ、どう?」と聞く。
女子がもし「気持ちいい」「上手」などポジティブなことを言えば、これいい流れの証拠。初球打ち(チュー)成功確率は限りなく高い。逆に「フツー」とか「別に」とか「痛いっ!」とか、ネガティブな発言をしたら、初球打ちはやめる。
これは、エッチロー選手が、合コンというメジャーリーグで、前人未到の10年連続200本安打を記録した経験(それはイチローだね。笑)から導き出した成功へのルーティーンで……。
潜在的に人は、好きでもない人からどんなに気持ちいいことをされても、「気持ちいい」とはいいたくない。電車でお尻を触ってきたのが彼氏だったら「気持ちいい」が、知らないおっさんだったら、同じ気持ちいい行為をされたとしても「気持ちいい」とは絶対言いたくない。
逆に「いいな」と思ってる男のマッサージだったら、たいして気持ち良くなくても「フツー」などとネガティブ発言するのはためらわれ、思わず「気持ちいい」と言っちゃうだろう。
そう、タクシーで女子の手をマッサージしたときのリアクションは、今日この後の展開を如実に教えてくれる。
まさにイチローのルーティーンがそうであるように、いつもと同じ一連の流れをして感じ取る空気は「今日は初球に手を出すな」を教えてくれる。そして、「初球、GO!」の印は、イチローのルーティーン同様、「イケる」と思い込ませてくれるおまじないでもある。アスリートは、「ダメかも」と思ったら負けであるように、エッチローも、行く時は自信を持って、バットを振る。
さらに、いい流れをつかんだエッチローは、「ハグ占いって知ってる?」とわけのわからないことを言い出し、タクシー内で、ハグをする。ハグのフィット感により、この後の風向きを読む。強ければGO! 弱ければステイ。
そしてエッチローは、ハグした時の感触で胸が何カップかを読み解き、妄想を膨らませ、バットを起す。最後は思いっきりフルスイング。
しかし結局、三振で終わることも珍しくない……試合終了!(サイレン)