「シャッター理論」とゴルフバッグのような別れ
2025年11月19日
浮気とは「午前4時の赤信号」である。
すずきB
我々、浮気おじさんが考える恋は、できればこうあるのが理想と考える。
「始まりはあるけど、終わりがない」
通常、相手から「もう別れましょう」と言われた時、2人の間には「壁」が築かれる。もう連絡をしない、もう会わない〝Friends〟の友達削除(互いの近況を知れなくなる)といった隔たりを意味する「壁」だ。
恋という魔物は、たやすくはコントロールできないもの。とはいえ別れたあとも、また逢いたいとつくづくストレスしたり、相手にストーカー的につきまとったり、2人の間をはばむ分厚い「壁」を力ずくで壊そうとすれば、その拳にケガをする。
我々浮気おじさんも、かつては、そんな苦い経験をした。頭を抱え、妙に落ち込んでいたら、鬼に「女にフラれて仕事に影響してんじゃねーよ」とツッコまれたことも多々ある。
そんな経験から生まれた浮気道は、レジャー的「別れ」に対するリスクヘッジ。もう落ち込まない、もう鬼にバレない。それが……「シャッター理論」。
仲良くしていた人フレンド(人妻)が、急に旦那から門限を言い渡され、もういっさい出歩けなくなった。なのでもう会えない。という告白。
新しいカレができた。カレのことが大好きで大切にしたいので、もう会えない。という告白。
(本当の理由はさておき)そんな「もう会えない」という別れの告白に対し、昔ならいちいち落ち込んでいたが、今は違う。浮気おじさんとしてはこう返す。
「そうなんだ、OK! じゃ、しばし閉店ガラガラで(笑)」
「なにそれ?」
「え? シャッター理論。最初の頃、言ったと思うんだけど、うちらみたいな大人フレンドって、始まりはあるけど終わりはないのよ。別れという壁は作らない。壁じゃなくてシャッター。シャッターってさ、閉めてもまた開けられるじゃない? そんな感じ。で、シャッターって、新聞を差すための隙間みたいなの、あるじゃん。バカバカ開けて覗ける隙間。あそこから、たまに覗いていいの。だから、Friends もつないだまま。相手の近況をたまに覗いたり、覗かれたり。で、状況この先、変わるかもしれないじゃん。もしまた会えるようになったら、シャッターの下を、ちょこっと開けてくれればいいの。そしたら、閉店ガラガラ、ってシャッター開けるから。また会えるから(笑)」
「なるほど、そっか。この話も切り出して嫌われちゃうだろうって、けっこう悩んだんだけど、その考え方、いいね。そんなに深刻に考えなくていいってことね(笑)」
だけと、そっから見えてくる。
そんな「シャッター理論」を別のことで見立てると。
レジャーな恋の別れは、別れのようで別れではない。レジャーつながりで言い換えるなら、「ゴルフバッグを実家の物置きやトランクルームにしまっておくようなもの」だ。そら、何かの事情で、もう当分ゴルフしないなと思った時、ゴルフバッグごと処分してしまうのはもったいない。かと言って玄関に置きっぱなしも邪魔だ。いつかまた、ゴルフするかもしれない。そんな時のために処分せずにしまっておく。完全に縁を切らない。と言いながらも、もしかしたら一生ゴルフしない可能性もあるし、一生その人と再会しないかもしれないのだけど。
浮気おじさんも女子から「それってキープ的なこと?」と言われたこともある。たしかに、キープといえばキープ、都合よくまた会えるなんて、ズルいといえばズルい。だが、そもそも友人フレンドは普通の恋人と違って、吹けば飛ぶほど圧倒的に弱い立場なのだから、バイブも細いのだから、せめて、終わりがない別れがないとショックがない、そんな感じで許していただきたい。
浮気というレジャー。いつか状況が変わり、再会したい気分に変わったら、ほこりだらけのゴルフバッグを倉庫から出していただきたい。その時は19番ホールで、素晴らしいバックスピンがかったドライバーショットを〝気持ち良く〟決める所存だ。
あ、今、見栄を張りました。
「フォアー!!」
「始まりはあるけど、終わりがない」
通常、相手から「もう別れましょう」と言われた時、2人の間には「壁」が築かれる。もう連絡をしない、もう会わない〝Friends〟の友達削除(互いの近況を知れなくなる)といった隔たりを意味する「壁」だ。
恋という魔物は、たやすくはコントロールできないもの。とはいえ別れたあとも、また逢いたいとつくづくストレスしたり、相手にストーカー的につきまとったり、2人の間をはばむ分厚い「壁」を力ずくで壊そうとすれば、その拳にケガをする。
我々浮気おじさんも、かつては、そんな苦い経験をした。頭を抱え、妙に落ち込んでいたら、鬼に「女にフラれて仕事に影響してんじゃねーよ」とツッコまれたことも多々ある。
そんな経験から生まれた浮気道は、レジャー的「別れ」に対するリスクヘッジ。もう落ち込まない、もう鬼にバレない。それが……「シャッター理論」。
仲良くしていた人フレンド(人妻)が、急に旦那から門限を言い渡され、もういっさい出歩けなくなった。なのでもう会えない。という告白。
新しいカレができた。カレのことが大好きで大切にしたいので、もう会えない。という告白。
(本当の理由はさておき)そんな「もう会えない」という別れの告白に対し、昔ならいちいち落ち込んでいたが、今は違う。浮気おじさんとしてはこう返す。
「そうなんだ、OK! じゃ、しばし閉店ガラガラで(笑)」
「なにそれ?」
「え? シャッター理論。最初の頃、言ったと思うんだけど、うちらみたいな大人フレンドって、始まりはあるけど終わりはないのよ。別れという壁は作らない。壁じゃなくてシャッター。シャッターってさ、閉めてもまた開けられるじゃない? そんな感じ。で、シャッターって、新聞を差すための隙間みたいなの、あるじゃん。バカバカ開けて覗ける隙間。あそこから、たまに覗いていいの。だから、Friends もつないだまま。相手の近況をたまに覗いたり、覗かれたり。で、状況この先、変わるかもしれないじゃん。もしまた会えるようになったら、シャッターの下を、ちょこっと開けてくれればいいの。そしたら、閉店ガラガラ、ってシャッター開けるから。また会えるから(笑)」
「なるほど、そっか。この話も切り出して嫌われちゃうだろうって、けっこう悩んだんだけど、その考え方、いいね。そんなに深刻に考えなくていいってことね(笑)」
だけと、そっから見えてくる。
そんな「シャッター理論」を別のことで見立てると。
レジャーな恋の別れは、別れのようで別れではない。レジャーつながりで言い換えるなら、「ゴルフバッグを実家の物置きやトランクルームにしまっておくようなもの」だ。そら、何かの事情で、もう当分ゴルフしないなと思った時、ゴルフバッグごと処分してしまうのはもったいない。かと言って玄関に置きっぱなしも邪魔だ。いつかまた、ゴルフするかもしれない。そんな時のために処分せずにしまっておく。完全に縁を切らない。と言いながらも、もしかしたら一生ゴルフしない可能性もあるし、一生その人と再会しないかもしれないのだけど。
浮気おじさんも女子から「それってキープ的なこと?」と言われたこともある。たしかに、キープといえばキープ、都合よくまた会えるなんて、ズルいといえばズルい。だが、そもそも友人フレンドは普通の恋人と違って、吹けば飛ぶほど圧倒的に弱い立場なのだから、バイブも細いのだから、せめて、終わりがない別れがないとショックがない、そんな感じで許していただきたい。
浮気というレジャー。いつか状況が変わり、再会したい気分に変わったら、ほこりだらけのゴルフバッグを倉庫から出していただきたい。その時は19番ホールで、素晴らしいバックスピンがかったドライバーショットを〝気持ち良く〟決める所存だ。
あ、今、見栄を張りました。
「フォアー!!」