ホーム 男の浮気はバレやすく、女の浮気はバレにくい 〜今夜、妻が浮気します〜
2025年11月19日
浮気とは「午前４時の赤信号」である。
すずきＢ
男の浮気はバレやすいが、女の浮気はバレにくい。
夫が浮気してるのを妻はすぐ見抜くのに、妻が浮気していても夫は意外に気づかないのはなぜなのか？
以前、浮気調査の番組に関わった時、探偵の方から面白いデータを聞かせてもらった。
曰く、浮気してる妻は意外に多い。ざっくり言うと3割が「現在浮気」していて、3割が今はしてないが「過去に浮気の経験」があり、3割が今まで浮気したことがないが「隙あらば浮気してみたい」と思っている。残る1割が「今までしたことないし今後もするつもりない」というデータを教えてくれた。そして、妻の浮気はほとんど夫にバレていないそうだ。
世の中の半数以上の妻が浮気経験ありとなれば、夫とさほど変わらない割合。にもかかわらず妻の浮気はなぜ夫にバレにくいのか？
そもそも男は、浮気する女性は少数派だと思っている。夫は、よその妻は浮気していても、うちの妻に限って浮気などしてないだろうと信じ込んでいる。
一方、妻は、男＝浮気する生き物と思っているフシがあるため、日頃から目を光らせているし、しかも男はウソがヘタ。男のウソは女に比べ、ボロが出やすい。
「女は生まれた時から女優である」という名言もあるように、女性はウソが上手だ。
以前、カリスマ司会者の恋愛バラエティ『女子がみえちゃった？』（フジテレビ）という番組で、千秋さんは、男の浮気がバレるのに女の浮気がバレにくい理由についてこう分析していた。
「男性は力のことが読めないから。女性は今日雨降ると思ったら折りたたみ傘をカバンに入れておくけど、男性は雨が降ったらビニール傘を買えばいいと思っている」
たしかに、男は、過去の〝降ると言って降らなかった予報〟のように、意外とバレなかった浮気に酔っている。特に経験が浅い夫は、妻に急に疑われたりカマかけられたりという、突然の雨を予期していない。千秋さんの分析もこううなずける。
さらにその番組では、女子の浮気がバレない理由をこうも分析していた。
女は幼少期におままごとで遊び、すでにそれは「男女」がテーマ。一方、男子は、ヒーローごっこをして遊ぶ。テーマは「正義と悪」。またティーンが好きな漫画を男女で比べても歴然。男子に人気なのは『ワンピース』『ドラゴンボール』といった海賊や戦闘モノに対し、女子に人気なのは『花より男子』『ガラスの仮面』といった恋愛が軸の漫画。つまり女は、生まれながら遊びで恋愛を学び、男子が太刀打ちできないほど恋愛に対する知識を得て成熟する。女性のほうが常に恋愛上手で、浮気もバレないのである。
ある時、我が家でこんなことがあった。
金曜の夜、僕はだいたい仕事終わりで飲みに行くので、夜中2時過ぎに帰宅する。だが、ある金曜、たまたま飲みが早く終わり、家族とは何も言わず11時ごろ帰宅したら、鬼が留守だった。中2の娘曰く、フラダンス仲間との食事会だという。
ふーん、風呂に入ろうと脱衣所に行くと、あの番組を見たいとか、干してある鬼の下着がなぜか必要以上にセクシーに見え、「もしかして？」という疑念がよぎった。とはいえ僕は鬼に、とにかく言える立場ではない。
12時。リビングでチューハイを飲みながらテレビを見て過ごす。
1時。自分の浮気が疑われないかソワソワすることはあっても、鬼が浮気してるのではとソワソワしたのは初めてだ。LINEしてみようか迷うが、せずに我慢。僕はそのままソファで寝てしまった。
ガチャン！ ガチャン！ ピポピポピポピポ……。
ものすごい音で目が覚めた。
玄関のドアを開けようにもチェーン（U字ロックと言うらしい）がかかっていて開けられない音と、呼び鈴をたましく鳴らす音。時計は2時すぎ。何が起きたのか一瞬戸惑うも、すぐに気づいた。
僕は、夜は誰よりも遅い帰宅なので、鍵をかけ、チェーンをしながら靴を脱いで家に入るクセがある。今日もそのクセでチェーンをしながら家に入り、そのあと鬼が留守と知ったが、ハズすことなくテレビを見ながら寝てしまった。
「何やり返してんだよ！」ドンドンドンドンッ！ ピポピポピポピポ……。
鬼は僕がわざとチェーンをしたのだと誤解している。つまり僕がたまに朝帰りだと罰でこうされることがあるのだが、その仕返しで締め出したのだと思い込んでキレている。
めっちゃくちゃ怖い。
鬼に事情を説明しながら平謝りするも、「お前はいつも、もっと遅いし、しょっちゅうじゃねーかよ。人がたまにちょっと遅いぐらいで、何やり返してんだよ！」
おしっこチビるぐらい怒られた。あまりに怖すぎて、鬼が今夜どこで何してたのかなんて、もはやどうでもよくなっていた。
世の妻は意外と浮気していて、そのほとんどが夫にバレていないという。
だが我が家の場合、それを疑ったら数百倍になって返され、戦意喪失するほど怖い。ただそれだけだ。夫はウソが上手いかどうかでなく、女は強い。そういうことだ。
ただ、抜き打ちで妻が夫より遅く帰宅することは、我々のような浮気おじさんにお灸を据える意味では効果的かもしれない。そう思った夜だった。
夫が浮気してるのを妻はすぐ見抜くのに、妻が浮気していても夫は意外に気づかないのはなぜなのか？
以前、浮気調査の番組に関わった時、探偵の方から面白いデータを聞かせてもらった。
曰く、浮気してる妻は意外に多い。ざっくり言うと3割が「現在浮気」していて、3割が今はしてないが「過去に浮気の経験」があり、3割が今まで浮気したことがないが「隙あらば浮気してみたい」と思っている。残る1割が「今までしたことないし今後もするつもりない」というデータを教えてくれた。そして、妻の浮気はほとんど夫にバレていないそうだ。
世の中の半数以上の妻が浮気経験ありとなれば、夫とさほど変わらない割合。にもかかわらず妻の浮気はなぜ夫にバレにくいのか？
そもそも男は、浮気する女性は少数派だと思っている。夫は、よその妻は浮気していても、うちの妻に限って浮気などしてないだろうと信じ込んでいる。
一方、妻は、男＝浮気する生き物と思っているフシがあるため、日頃から目を光らせているし、しかも男はウソがヘタ。男のウソは女に比べ、ボロが出やすい。
「女は生まれた時から女優である」という名言もあるように、女性はウソが上手だ。
以前、カリスマ司会者の恋愛バラエティ『女子がみえちゃった？』（フジテレビ）という番組で、千秋さんは、男の浮気がバレるのに女の浮気がバレにくい理由についてこう分析していた。
「男性は力のことが読めないから。女性は今日雨降ると思ったら折りたたみ傘をカバンに入れておくけど、男性は雨が降ったらビニール傘を買えばいいと思っている」
たしかに、男は、過去の〝降ると言って降らなかった予報〟のように、意外とバレなかった浮気に酔っている。特に経験が浅い夫は、妻に急に疑われたりカマかけられたりという、突然の雨を予期していない。千秋さんの分析もこううなずける。
さらにその番組では、女子の浮気がバレない理由をこうも分析していた。
女は幼少期におままごとで遊び、すでにそれは「男女」がテーマ。一方、男子は、ヒーローごっこをして遊ぶ。テーマは「正義と悪」。またティーンが好きな漫画を男女で比べても歴然。男子に人気なのは『ワンピース』『ドラゴンボール』といった海賊や戦闘モノに対し、女子に人気なのは『花より男子』『ガラスの仮面』といった恋愛が軸の漫画。つまり女は、生まれながら遊びで恋愛を学び、男子が太刀打ちできないほど恋愛に対する知識を得て成熟する。女性のほうが常に恋愛上手で、浮気もバレないのである。
ある時、我が家でこんなことがあった。
金曜の夜、僕はだいたい仕事終わりで飲みに行くので、夜中2時過ぎに帰宅する。だが、ある金曜、たまたま飲みが早く終わり、家族とは何も言わず11時ごろ帰宅したら、鬼が留守だった。中2の娘曰く、フラダンス仲間との食事会だという。
ふーん、風呂に入ろうと脱衣所に行くと、あの番組を見たいとか、干してある鬼の下着がなぜか必要以上にセクシーに見え、「もしかして？」という疑念がよぎった。とはいえ僕は鬼に、とにかく言える立場ではない。
12時。リビングでチューハイを飲みながらテレビを見て過ごす。
1時。自分の浮気が疑われないかソワソワすることはあっても、鬼が浮気してるのではとソワソワしたのは初めてだ。LINEしてみようか迷うが、せずに我慢。僕はそのままソファで寝てしまった。
ガチャン！ ガチャン！ ピポピポピポピポ……。
ものすごい音で目が覚めた。
玄関のドアを開けようにもチェーン（U字ロックと言うらしい）がかかっていて開けられない音と、呼び鈴をたましく鳴らす音。時計は2時すぎ。何が起きたのか一瞬戸惑うも、すぐに気づいた。
僕は、夜は誰よりも遅い帰宅なので、鍵をかけ、チェーンをしながら靴を脱いで家に入るクセがある。今日もそのクセでチェーンをしながら家に入り、そのあと鬼が留守と知ったが、ハズすことなくテレビを見ながら寝てしまった。
「何やり返してんだよ！」ドンドンドンドンッ！ ピポピポピポピポ……。
鬼は僕がわざとチェーンをしたのだと誤解している。つまり僕がたまに朝帰りだと罰でこうされることがあるのだが、その仕返しで締め出したのだと思い込んでキレている。
めっちゃくちゃ怖い。
鬼に事情を説明しながら平謝りするも、「お前はいつも、もっと遅いし、しょっちゅうじゃねーかよ。人がたまにちょっと遅いぐらいで、何やり返してんだよ！」
おしっこチビるぐらい怒られた。あまりに怖すぎて、鬼が今夜どこで何してたのかなんて、もはやどうでもよくなっていた。
世の妻は意外と浮気していて、そのほとんどが夫にバレていないという。
だが我が家の場合、それを疑ったら数百倍になって返され、戦意喪失するほど怖い。ただそれだけだ。夫はウソが上手いかどうかでなく、女は強い。そういうことだ。
ただ、抜き打ちで妻が夫より遅く帰宅することは、我々のような浮気おじさんにお灸を据える意味では効果的かもしれない。そう思った夜だった。