人類は「浮気」によってサルから進化し、ヒトになったと考えてみる
2025年11月19日
浮気とは「午前4時の赤信号」である。
すずきB
我が家の鬼は、あらゆる場面で僕にカマをかけ、夫の浮気行動を見破る、鬼の浮気刑事だ。
僕がリビングで、鬼に見えない角度でLINEをしてるのに、「きのうはごちそうさまでした、ハード(バカ女口調)に返信してんじゃねーよ!」と、まるで今見てるかのようにズバリと当てる。
また、合コン終わりに女子をタクシーで送ってる途中、「おい! いつまでBカップのブスとイチャイチャしてんだ、早くパンツ履いて帰ってこい」と鬼LINEがきて、どこかで見ているのか? とビビることがある。
ある日、鬼にその手の内を聞いたら「LINEの緑の画面がお前のメガネのレンズや後ろのガラスに反射してるし、赤いハートってことは、そういう内容だろ?」と言われ、監視能力の高さにドキッとした。タクシーについては完全な「カマかけ」らしいが、実に鋭く
で恐ろしい。
我々浮気おじさんの浮気行動に対し、妻たちは見破ろうと躍起になる。このイタチごっこは何なのだろう?
男は、「浮気」することで巧みな言語を覚え、一方、女は、男の「浮気」を見破るために、女子同士のコミュニケーションが巧みになり、賢くなった。つまりこうだ。
「浮気をするから人間になった」
そんな仮説を唱える動物行動学研究家がいる。竹内久美子氏だ。その著書『浮気人類進化論』によればこういうことである。
「化論」によればこういうことである。
過去の偉人たちによれば「人間の高い知能は、狩猟や戦争によって発達し、その過程で言語が必要になった」と言われているが、著者はまずこれに反論している。理由は、我々の言語は、闘いに勝つための道具と考えた時にあまりに複雑すぎるから。また、争いに参加したのはほぼ男性にもかかわらず、男女どちらも言葉をしゃべれるのはおかしい、と。
ならば人間が巧みに操る言語はどう発達してきたのか? 動物行動学からすると、動物の至上命題とは「子孫を残す、自らの遺伝子を後世につなげる」こと。
人間界では、一夫一婦制をとることがほとんどのため、夫は妻の貞節を信じて狩りに出るが、人間界では、一夫一婦制をとることがほとんどのため、夫は妻の貞節を信じて狩りに出かけるが、逆に妻は夫が浮気せずに狩りに精を出すことを信じている。だが夫は、出先で狩りに余裕があれば、より多く自らの遺伝子を残そうと、本能的に妻以外と「課外活動」し、何食わぬ顔で帰宅する。この時、狩った獲物は妻以外に与えて減っているかもしれない。
そして、夫が「課外活動」で成功するには、うまい言葉遣いでいかに女をその気にさせるかが重要。つまり男性側の言語能力は、「浮気」によって進化してきたのである。
一方、妻たちは、狩った獲物の取り分が減らぬよう、夫の浮気を防ぐ手立てを考える。そこで妻たちは、近所の女性たちと立ち話しを始めた。お互いがライバルとして牽制しあうのでなく、情報提供者として同盟を結び、「誰が、いつ、どこで、何をしていた」「いつもと違う方向へ歩いて行った」「あの人は最近オシャレになった」などという一見たわいない会話から、夫の浮気のヒントを得る。見破る技を得る。妻たちが立ち話をするために言語を操る必要があり、女性側の言語能力は、こうして発達してきた。
……と、動物行動学研究家である竹内久美子氏は述べていて、なるほどなと思う。
そう考えた時、もしもあなたの彼氏または夫が、まったく浮気をしているように見えないとしたら。もちろん、本当に浮気してない「誠実な夫」の可能性もあるが、でも先ほどの動物行動学的見地から考えると、夫の「何食わぬ顔での帰宅」が巧みで、「獲物が減ったように妻に気づかれない、バレない努力」が優れているのかもしれない。
竹内氏が説くように「浮気するから人間になった」とするなら、パーフェクト浮気ヒューマンは、火を扱うサルならぬ、女子のハートに火をつけるサル。言語能力が巧みな人類の進化形だ(たしかに、芸能界〝浮気〟色=〝二枚目〟男優は、明石家さんまさん始め、みんな、おしゃべりが上手い)。
また「浮気を見破るのが得意な妻」も、カマかけや、探りの言葉のチョイスを含め、コミュニケーション能力が優れた進化形かもしれない。つまり、「浮気夫」と「見破り妻」のイタチごっこを、人類の〝進化の過程〟と考えてはどうだろうか?
そして、「よその浮気しない夫が羨ましい」と思うのでなく、「うちの浮気夫は言語能力が優れてて、逆にその浮気しないマジメ夫は、しゃべりが下手くそな、つまんない夫」と思うと、少し楽な気持ちになれないだろうか?
夫の「浮気心」の息の根を完全に止めてしまうことは、もしかしたら、言語能力を衰えさせ、進化を止めてしまうことになるのかもしれない。
そう思って、あなたのお宅の浮気夫を、大きな気持ちで許してあげれば、同じ穴のムジナならぬサルとして、我々浮気おじさんも、これ幸いである。
僕がリビングで、鬼に見えない角度でLINEをしてるのに、「きのうはごちそうさまでした、ハード(バカ女口調)に返信してんじゃねーよ!」と、まるで今見てるかのようにズバリと当てる。
また、合コン終わりに女子をタクシーで送ってる途中、「おい! いつまでBカップのブスとイチャイチャしてんだ、早くパンツ履いて帰ってこい」と鬼LINEがきて、どこかで見ているのか? とビビることがある。
ある日、鬼にその手の内を聞いたら「LINEの緑の画面がお前のメガネのレンズや後ろのガラスに反射してるし、赤いハートってことは、そういう内容だろ?」と言われ、監視能力の高さにドキッとした。タクシーについては完全な「カマかけ」らしいが、実に鋭く
で恐ろしい。
我々浮気おじさんの浮気行動に対し、妻たちは見破ろうと躍起になる。このイタチごっこは何なのだろう?
男は、「浮気」することで巧みな言語を覚え、一方、女は、男の「浮気」を見破るために、女子同士のコミュニケーションが巧みになり、賢くなった。つまりこうだ。
「浮気をするから人間になった」
そんな仮説を唱える動物行動学研究家がいる。竹内久美子氏だ。その著書『浮気人類進化論』によればこういうことである。
「化論」によればこういうことである。
過去の偉人たちによれば「人間の高い知能は、狩猟や戦争によって発達し、その過程で言語が必要になった」と言われているが、著者はまずこれに反論している。理由は、我々の言語は、闘いに勝つための道具と考えた時にあまりに複雑すぎるから。また、争いに参加したのはほぼ男性にもかかわらず、男女どちらも言葉をしゃべれるのはおかしい、と。
ならば人間が巧みに操る言語はどう発達してきたのか? 動物行動学からすると、動物の至上命題とは「子孫を残す、自らの遺伝子を後世につなげる」こと。
人間界では、一夫一婦制をとることがほとんどのため、夫は妻の貞節を信じて狩りに出るが、人間界では、一夫一婦制をとることがほとんどのため、夫は妻の貞節を信じて狩りに出かけるが、逆に妻は夫が浮気せずに狩りに精を出すことを信じている。だが夫は、出先で狩りに余裕があれば、より多く自らの遺伝子を残そうと、本能的に妻以外と「課外活動」し、何食わぬ顔で帰宅する。この時、狩った獲物は妻以外に与えて減っているかもしれない。
そして、夫が「課外活動」で成功するには、うまい言葉遣いでいかに女をその気にさせるかが重要。つまり男性側の言語能力は、「浮気」によって進化してきたのである。
一方、妻たちは、狩った獲物の取り分が減らぬよう、夫の浮気を防ぐ手立てを考える。そこで妻たちは、近所の女性たちと立ち話しを始めた。お互いがライバルとして牽制しあうのでなく、情報提供者として同盟を結び、「誰が、いつ、どこで、何をしていた」「いつもと違う方向へ歩いて行った」「あの人は最近オシャレになった」などという一見たわいない会話から、夫の浮気のヒントを得る。見破る技を得る。妻たちが立ち話をするために言語を操る必要があり、女性側の言語能力は、こうして発達してきた。
……と、動物行動学研究家である竹内久美子氏は述べていて、なるほどなと思う。
そう考えた時、もしもあなたの彼氏または夫が、まったく浮気をしているように見えないとしたら。もちろん、本当に浮気してない「誠実な夫」の可能性もあるが、でも先ほどの動物行動学的見地から考えると、夫の「何食わぬ顔での帰宅」が巧みで、「獲物が減ったように妻に気づかれない、バレない努力」が優れているのかもしれない。
竹内氏が説くように「浮気するから人間になった」とするなら、パーフェクト浮気ヒューマンは、火を扱うサルならぬ、女子のハートに火をつけるサル。言語能力が巧みな人類の進化形だ(たしかに、芸能界〝浮気〟色=〝二枚目〟男優は、明石家さんまさん始め、みんな、おしゃべりが上手い)。
また「浮気を見破るのが得意な妻」も、カマかけや、探りの言葉のチョイスを含め、コミュニケーション能力が優れた進化形かもしれない。つまり、「浮気夫」と「見破り妻」のイタチごっこを、人類の〝進化の過程〟と考えてはどうだろうか?
そして、「よその浮気しない夫が羨ましい」と思うのでなく、「うちの浮気夫は言語能力が優れてて、逆にその浮気しないマジメ夫は、しゃべりが下手くそな、つまんない夫」と思うと、少し楽な気持ちになれないだろうか?
夫の「浮気心」の息の根を完全に止めてしまうことは、もしかしたら、言語能力を衰えさせ、進化を止めてしまうことになるのかもしれない。
そう思って、あなたのお宅の浮気夫を、大きな気持ちで許してあげれば、同じ穴のムジナならぬサルとして、我々浮気おじさんも、これ幸いである。