あえてピントをボカす〜幸せのデフォーカス〜
2025年11月19日
浮気とは「午前4時の赤信号」である。
すずきB
故・川島なお美さんに鎧塚俊彦さんご夫婦とは、僭越ながら僕が2人のキューピッドだったこともあり、その華やかな結婚披露宴の末席を汚させていただいた。豪華な宴の中、一同の注目をぐっと引き寄せた、秋元康さんの名スピーチが忘れられない。
「モテる鎧塚さんと、モテるなお美さんがこうして結婚する。お互い、清濁あわせ飲んでる。そこが素晴らしいなと。つまり、男と女の最終形、結婚というのは、互いに両目を開けてる時か、両目を閉じてる時しか、できないと思う。つまり、片目の時は、男のずるさや、女性のずるさや、相手のいろんなところが見えてなかなか結婚できません。しかし、この2人は、両目をしっかり開けて、お互いを見据えて、いろんなことを見たうえで、本日に至ってるので、これは素晴らしい結婚だと思います」
そう、恋は盲目という。見えずに突っ走るからできる結婚もある。
一方で、このご夫妻のような、熟婚とか晩婚とか言われるような、すべて理解し、すべて見据えてるからこそできる結婚もある。
そして、巷に溢れる、結婚できそうでできない独身アラフォー女性は、中途半端に経験値があって、見えてしまっていることが、結婚の邪魔をしている気がする。
マンションなどの物件探しで、1軒目がかなり良かった時、ならばこれを超えるのが出てくるだろうと2軒目、3軒目、4軒目と探し続けるが、意外と1軒目を超えないことが多い。見れば見るほど、いろんな知識を得ていき、決められなくなる。そして1軒目に戻った時には、すでに他人に押さえられている。物件探しあるある。
野球のセオリーでも「初球打ち」というものがある。
初球は、あらゆる見地から見てヒットが出る確率が高い。逆に慎重に球を見て追い込まれると、どんどん打ちにくいボールに手を出さなければならなくなる。
今、独身アラフォーのあなたは、打ちにくいボールとの戦いに迫られている。ならば、どうしたらいいのか?
見えすぎてその日のピントを、あえて自らボカすのだ。しかと見えてしまうメガネをはずし、あえて見えなくすることで、結婚が「見えて」くる。そう、我々メガネおじさんは、ソープに行って、お相手がブサイクなお姉さんだった時、すかさずメガネを外し、ピントをボカせば顔がかわいく見えて幸せな時間を過ごせるように。
カメラの演出で、意図的にピントをボカすことで味わいを出す「デフォーカス」という手法があるが、まさにこれぞ「幸せのデフォーカス」なのだ。30代〜40代という微妙な年齢における結婚は、戦略的な幸せのデフォーカスが必要となってくる。
「顔はAさん、収入はBさん、家柄はCさんで、身長はDくん。性格はEくんかな。ああ、それぞれのいいとこ取りができないかな〜?」ってバカヤロー! できねーよ! 結婚はホテルのビュッフェじゃないっての!
イタリアンのプリフィクスやら、旅行のお得なオプショナルやら、日頃、選択肢が多いことに溺れ、男の選択肢が多いことが幸せな出会いへの近道と信じてるからダメなのだ。
そう、結婚において、選択肢が多いことはかえって不幸ということをご存知か?
脳科学者の中野信子先生は、こんな面白いことを言っていた。
結婚できない女性がそうなってしまう原因は、選択肢をたくさん持ちすぎること。たくさん男性の友達が多すぎることだと。その裏づけとして、こんな例を出していた。
ジャムの陳列棚理論。
スーパーの陳列棚に20種類のジャムを並べるのと、5種類のジャムを並べるのと、どっちが売れるか。20種類のほうが棚の前で足を止める客は多いが、実際に買っていくのは5種類のほう。
20種類の場合、20のうち1つを選ぶというのは、19種類を捨てなくてはいけない罪悪感がある。一方、5種類から1つ選ぶ、つまり4つを捨てる罪悪感のほうがライトで、5種類の棚から選んで買う人のほうが多い、という実験結果らしい。
たしかに200人のパーティは一見、華やかで出会いが多そうで魅力的だが、そこで100枚の名刺をもらっても、100人とFacebookでつながっても、数日後、誰が誰だかチンプンカンプン……ということが多い。
これは、そんなに魅力や刺激を感じない昔から知ってる男を、幸せのデフォーカスで、改めて見つめ直したほうが、実は結婚する確率が高くなるのと同じことだ。
結婚において、刺激や選択肢が多いことは、時に不幸を招く。見えすぎは肩が凝る。見えなくするのは妥協ではなく戦略だ。
あえてのピンボケが、結婚の〝見通し〟を良くしてくれるはず。
「モテる鎧塚さんと、モテるなお美さんがこうして結婚する。お互い、清濁あわせ飲んでる。そこが素晴らしいなと。つまり、男と女の最終形、結婚というのは、互いに両目を開けてる時か、両目を閉じてる時しか、できないと思う。つまり、片目の時は、男のずるさや、女性のずるさや、相手のいろんなところが見えてなかなか結婚できません。しかし、この2人は、両目をしっかり開けて、お互いを見据えて、いろんなことを見たうえで、本日に至ってるので、これは素晴らしい結婚だと思います」
そう、恋は盲目という。見えずに突っ走るからできる結婚もある。
一方で、このご夫妻のような、熟婚とか晩婚とか言われるような、すべて理解し、すべて見据えてるからこそできる結婚もある。
そして、巷に溢れる、結婚できそうでできない独身アラフォー女性は、中途半端に経験値があって、見えてしまっていることが、結婚の邪魔をしている気がする。
マンションなどの物件探しで、1軒目がかなり良かった時、ならばこれを超えるのが出てくるだろうと2軒目、3軒目、4軒目と探し続けるが、意外と1軒目を超えないことが多い。見れば見るほど、いろんな知識を得ていき、決められなくなる。そして1軒目に戻った時には、すでに他人に押さえられている。物件探しあるある。
野球のセオリーでも「初球打ち」というものがある。
初球は、あらゆる見地から見てヒットが出る確率が高い。逆に慎重に球を見て追い込まれると、どんどん打ちにくいボールに手を出さなければならなくなる。
今、独身アラフォーのあなたは、打ちにくいボールとの戦いに迫られている。ならば、どうしたらいいのか?
見えすぎてその日のピントを、あえて自らボカすのだ。しかと見えてしまうメガネをはずし、あえて見えなくすることで、結婚が「見えて」くる。そう、我々メガネおじさんは、ソープに行って、お相手がブサイクなお姉さんだった時、すかさずメガネを外し、ピントをボカせば顔がかわいく見えて幸せな時間を過ごせるように。
カメラの演出で、意図的にピントをボカすことで味わいを出す「デフォーカス」という手法があるが、まさにこれぞ「幸せのデフォーカス」なのだ。30代〜40代という微妙な年齢における結婚は、戦略的な幸せのデフォーカスが必要となってくる。
「顔はAさん、収入はBさん、家柄はCさんで、身長はDくん。性格はEくんかな。ああ、それぞれのいいとこ取りができないかな〜?」ってバカヤロー! できねーよ! 結婚はホテルのビュッフェじゃないっての!
イタリアンのプリフィクスやら、旅行のお得なオプショナルやら、日頃、選択肢が多いことに溺れ、男の選択肢が多いことが幸せな出会いへの近道と信じてるからダメなのだ。
そう、結婚において、選択肢が多いことはかえって不幸ということをご存知か?
脳科学者の中野信子先生は、こんな面白いことを言っていた。
結婚できない女性がそうなってしまう原因は、選択肢をたくさん持ちすぎること。たくさん男性の友達が多すぎることだと。その裏づけとして、こんな例を出していた。
ジャムの陳列棚理論。
スーパーの陳列棚に20種類のジャムを並べるのと、5種類のジャムを並べるのと、どっちが売れるか。20種類のほうが棚の前で足を止める客は多いが、実際に買っていくのは5種類のほう。
20種類の場合、20のうち1つを選ぶというのは、19種類を捨てなくてはいけない罪悪感がある。一方、5種類から1つ選ぶ、つまり4つを捨てる罪悪感のほうがライトで、5種類の棚から選んで買う人のほうが多い、という実験結果らしい。
たしかに200人のパーティは一見、華やかで出会いが多そうで魅力的だが、そこで100枚の名刺をもらっても、100人とFacebookでつながっても、数日後、誰が誰だかチンプンカンプン……ということが多い。
これは、そんなに魅力や刺激を感じない昔から知ってる男を、幸せのデフォーカスで、改めて見つめ直したほうが、実は結婚する確率が高くなるのと同じことだ。
結婚において、刺激や選択肢が多いことは、時に不幸を招く。見えすぎは肩が凝る。見えなくするのは妥協ではなく戦略だ。
あえてのピンボケが、結婚の〝見通し〟を良くしてくれるはず。